廊下全体のかさ上げ工事により、各部屋との段差が無くなりバリアフリーになりました。
各部屋と廊下の段差が殆ど同じな場合は、廊下全体のかさ上げ工事を行う事で各部屋との段差が無くなり、家の床全体がバリアフリーとなります。
1~2㎜の違いはありますが、今回のお宅では殆どの段差が33㎜程度です。
一番高い段差で35㎜、低いところで31㎜でした。
全部で7箇所の段差があります。
かさ上げを行う場合の床の仕上げ材は大きくは2種類となります。
一つはフローリングなどの板材、もう一つはクッションフロアーなどのシート材です。
既存の床の不陸(凸凹)が少なく、全ての段差が殆ど均一な場合はフローリング等の板材で仕上げることが出来ますが、不陸が多い場合や段差に違いが多い時はシート材で仕上げる方が下地の調整がやりやすいと思います。
今回は仕上げをクッションフロアーで行うため、ベニヤを貼る前の木軸下地の段階で調整を行い、仕上がった時の段差をできる限り一定になるようにします。
部分的に既存の床に不陸が多いので木軸の段階で隙間を調整します。
入口の段差の違いについても、同様に木軸の段階で微妙な調整を行います。
クッションフロアー自体の厚みを考慮しベニヤの段階で一定の段差を造ります。
仕上がった状態で約2㎜前後の段差をあえて造ります。
後々クッションフロアーがめくれないように・・・
廊下全体がかさ上げされ各部屋とバリアフリーになりました。
しかし!・・・床が約30㎜上がった分、通常は玄関の框の高さも上がってしまいます。
今回は式台がある玄関ですが式台はそのまま残したので、式台と廊下の高さが約30㎜上がります。
移動頻度が多いお部屋の段差が解消された分、玄関の高さが高くなりますので、事前の打ち合わせの段階で充分な説明とご理解が重要になります。
ご利用者様は車椅子を使用しますので、各部屋の段差が無くなり自力での車椅子移動が安全に出来るようになりました。
No,123