補強板の必要性(トイレ編)

トイレの縦型手すりを取り付ける時に「柱がある所に付けてくれればいいー」と言われる事が時々あります。

使う用途によって違いはありますが、トイレの縦型手すりは、便器への立ち座りやトイレに入ってから便器に対してお尻を向けるまでの方向転換に使用する事が多く、柱の位置では使いにくくなる場合があります。

一般的によく使用されているタンクが背中に付いた洋式便器の場合、便器の先端(便座の先端)が80センチ前後で、柱のある位置とほぼ合わさります。その部分に縦型手すりを付けてしまうと、座った時の肩の真横位になってしまいます。

画像はトイレの縦型手すりの施工例です。黄色のラインは下地(柱)の位置になりますが、便器の手前のラインでは近過ぎてしまい、奥のラインでは少し遠くなってしまいます。

手すりが付いている位置は、座った時の膝頭よりも少し前方になります。手すりを前方に離す事で、立とうとした時に体(頭)を前方に倒すよう促す事が出来、立ち上がりやすくなります。近過ぎると垂直立ちになりやすく、腰にも負担が多くなり、離し過ぎると、座る時に便器に座り損ねる危険性があります。

補強板を付ける事で、利用する方の一番良い位置に手すりを取り付けられるというメリットがあります。