去年の年末に廊下に長い手すりを付けた利用者様(おじいちゃん)がいました。
寝室からトイレまでの動線が長く(3.5メートル位)、トイレに行くのが大変な状態でした。
特に疾患があったわけでは無いのですが、高齢(当時85歳)による下肢筋力低下で歩行が困難な状態でした。
人的介助は不要ですが、T字杖を使って、どうにか移動をしておりました。
この時点では「要介護2」でしたが、「要介護2」は少し重く感じます。・・・入院中の判定かな?・・・
「介護保険住宅改修」では、その廊下とトイレに手すりを取り付けました。
手すりができた途端におじいちゃんはとても喜んでくれて、「お~お~」と手すりを何度もさすって・・・ 「いいのが付いたな~」と言ってくれました。
年が明けて伺った時には、廊下の手すりを必要以上に?使ってくれているというお話しを聞きました。
寒い日も廊下にヒーターを置いて手すりを使った歩行・・・訓練? を日常的にしていたそうです。
誰に言われた訳でもなく自主的に・・・ 「すごい!」
先日、6月の初め頃にそのおじいちゃんの家の前をたまたま通りかかり、植木の手入れをしているおじいちゃんに会いました。
杖も使わないでスタスタと歩く姿・・・ 「スタスタは少し大げさか・・・」
お話しをすると、あれからもずっと手すりを使って歩行(訓練?)をしていたそうで、暖かくなった頃には手すりに頼らなくても楽に歩けるようになったとの事!・・・ 「すごい!・・・」
今では趣味の庭いじりや畑仕事もしているそう・・・ 「気を付けてくださいね~」
とても素晴らしい手すりを付けてくれたおかげだよ~」と言ってくれました。
「いえいえ 毎日毎日 歩行(訓練?)をしていた努力の 賜物 です~」
最近 介護保険の更新をしたそうで、「要支援2」になったと言ってました。
特に介護サービスは使ってないという事なので、とても良い結果になったと思います。
たった1本の手すりが生み出す力は、使う方によって大きく変わります。
このような出来事があると 「この仕事は楽しい!」 と改めて感じる事が出来ます。